税理士試験の得点開示について考える

いろいろ問題がある国税庁のHPから、税理士試験の変更点について記載がありました。

今年から、不合格者にはランクに加え点数が公開されるらしいです。

ここ5年程の受験生の大幅な減少は、合格基準の不透明が原因とネットの記事でありました。

確かに、僕が受験していた時もそんなことが言われていたかもしれません。

努力が報われない試験とも言われていました。

さて今回の点数開示について、一体何の意味があるのでしょうか

 

 点数開示は受験者減少対策?

前述しましたが、試験の合格基準が不透明という意見があったようです。

明らかに合格基準に達したと思ったのに不合格だった。

ぜんぜんできなかったのに合格した。

そういう声は聞きますよね。
ただ、受験者の減少の理由が、不透明な試験で努力が報われないからということは少し違うような気がします。

せっかく年月をかけて試験に合格しても、登録をしない人はたくさんいます。

どうしてなんですかね?せっかく合格したのに。
会計業界に従事していて、合格したにもかかわらず登録しない理由。

これこそが、受験者が減少している理由のような気がします。

点数がわかっても不合格には変わりない

12月の合格発表で不合格通知を受け取ると、その時は辛いですよね。
僕も不合格の時は絶句でした。

ただ、ランクは全く気にしませんでした。

例え不合格ランクがAであろうとDであろうと、そこに何か差はあるのでしょうか?
絶対的な目標到達が「合格」という2文字である限り、ランクなど意味はありません。

ましてやそこで点数を公開しても、不合格には変わりありません。

この試験は確かに合格基準がわからないと言われています。
模範解答は発表されませんし、実際自分が書いたものがどう処理されたかはわからないので知ることはできないですよね。

謎の部分が明らかにならない限り、点数というのはそれぞれの不合格ランクの中の順位付けにすぎない様な気がします。

 世の中は不平等

税理士試験に限らず、世の中には様々な試験が存在します。
国家資格や民間資格、採用試験など様々です。
受験資格という門が存在しますが、基本的にはこれらの試験はすべての人にその権利が与えられています。

しかし、だからといってすべての人が平等ではありません。

採用試験なんか特にそうですよね。
面接するのは機械ではなく、血の通った生身の人間です。
面接官の好みが影響するでしょう。

僕らだって、品質が同じ商品だったら価格が安い方を選びますよね。

みんな平等にと言われますが、生まれたときから人間は差があります。
生まれた環境、家庭、金銭、豊かさ、容姿、能力、頭脳、身体、どれもとっても不平等です。
これだけ不平等なので、そりゃ試験だって不平等かもしれません。

基本的に試験の目的は、不合格者をだすことですからね。
そういえば、センター試験なんてその筆頭ですよね。
 

 まとめ

点数の開示について、少し話題になっていたので触れてみました。

時代が変われば法律や生活が変わるように、何らかの変化が必要なのかもしれません。

特に、受験者が著しく減少しているというのは重大な事項ですよね。

若い20代の受験者が減っているということは、税理士になる人がいなくなるという事です。

税理士になる人がなくなれば、税理士制度そのものがなくなってしまいます。

AIが仕事を奪うどころではないですね。

ただ、受験者減少には、資格自体の魅力がないということがあるかもしれません。

自分の職業が魅力がないって、すごく悲しいことのように感じます。

若い年齢の税理士1人1人が、もっと働きやすい、魅力がある資格にしていく必要があるのだと思います。

 

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