勤務税理士が会社を辞めた日。会社を辞めた日に思う事。

今日会社を辞めます。

30日の土曜は有給休暇、31日は日曜なので、実質的に今日が最後です。

3度目の退職であり、転職先を決めずに退職したのは初めて。

自分がいなくても、会社はそれなりにまわっていくと、退職の度に感じます。

 

14年間サラリーマンをしていて、大きく学んだ事は3つあります。

それらは30歳を超えて、ここ5,6年程でわかった事です。

人によっては常識的なことかもしれませんが、

銀行員の時、前の事務所の時、また退職する事務所に転職した時、

僕にはわからなかったことです。

それは、

・立場が人を成長させる事

・その人の立場にならないとわからない事

・人が本当に思う事はわかならい事

 

立場が人を成長させる事

僕は28歳位まで、ずっと下っ端の身分が続きました。

 

銀行に勤務していた時は、勤務していた支店に後輩が入ってこず、

また前の会計事務所では、後輩が入っても辞めてしまったり。。。

 

なので、先輩の立場になったのは、なんと30歳手前になってからでした。

大体みんな25,26歳には、先輩になるようです。

 

下っ端って、嫌ですよね。

いろいろ命令されるし、パシリに使われるし。

 

何だか帰りにくし、休みにくいし。

(いえ、僕は下っ端でも定時で帰りましたし、休みましたけどね。。。)

 

そして職場が不穏な空気の場合、意見を言い難し。

 

でも下っ端の立場にいた時、責任もって仕事しよう!感は薄かったと感じます。

自分は下っ端だから、不出来があっても仕方ないと思ってました。

 

しかし、後輩が入ってきた時、誰かに何かを言われたわけではありませんが、

自分の中で、仕事に対する意識や行動が変わりました。

 

当たり前の事ですが、人に教授したり指示するには、

自分に自信がないとできません。

 

ちょうど資格を取った時と重なったのですが、

少なくとも、僕は甘えがある状態では、他人に指導する事はできませんでした。

 

会社に入ると、下っ端からはじまり、先輩、上司、代理、係長、

次長、支店長、部長、それぞれの立場があります。

 

勿論、各役職へステップアップするには、業務経験+昇格試験による成長が必要です。

しかし、それ以上の組織人としてのスキルの成長は、

いくつかの立場を経験する事で培われると知りました。

 

そして複数の立場を経験すれば、他者の立場の思いを鑑みる事ができます。

 

他人の立場を理解する事は、オレが!オレが!の若い頃は難しいものですよね。

 

立場が変わると、人間見える風景が変わる為、

それまでの概念が外れたり、新しい感覚が生まれるのだと思います。

 

大きな組織に身を置く場合、経験できる立場が多い為、羨ましい限りです。

 

余談ですが、銀行勤務の23歳の時、数千万の定期預金を全て解約された時、

当時新任だった上司と顧客の元へ同行しました。

 

「大丈夫っすよ!何とかなるっしょ!」

という言葉が心強かった事を、今でも鮮明に覚えています。

結果は何ともなりませんでしたがね。。。

その人の立場にならないとわからない

職場では、みんな大抵の場合、上司の不満を言い合いますよね?

銀行勤務の時、金曜の居酒屋といったら、不満の大爆笑でした。

 

みんな不満を口にする事で、上司同僚間における不満の均衡を保っているんですよね。

 

しかしどんなに不満があっても、上司が考える思いは、自分が上司にならないとわかりました。

 

2017年に税理士登録して、独立しようと決めてからようやくわかりました。

 

もっと早く、試験に合格して即座に登録していたら、

僕の考えはもっと違っていたのかもしれません。

 

会計事務所では、ボスが発する事にイライラしますよね?

ええ、つい最近、退職前もイライラしましたよ。

 

でもその思いは、事情主でない給与所得者は、到底わかない事です。

自分の父親をみていても同様です。

 

後期高齢者の被保険者になって、体も悪い所ばかりになって、

ようやく3月15日に、廃業の届け出を提出した父の思いは、きっと僕にはわかりません。

 

「年をとったのだから、さっさと廃業すればいい。」

少なくとも、今は僕はそう思わなくなりました。

 

他者の、時に深い思いを無視した発言は、浅はかだと気づきました。

 

他人が本当に思う事はわからない

・立場が人を成長させる事

・その人の立場にならないとわからない事

それらを通して、結局、人の想いは、本当のところはわかりません。

 

同期の間で、どんなに仲良く打ち解けていても、

何も言わずにある日辞令で、「職を解く」を目にしたとき。

 

また一緒に頑張って働いた仲であっても、

ある日顧客を引き連れて職場を去ったり。

 

昨日まで賑やかに、いつも通り打ち合わせをしていたのに、

翌日、他の会社へ乗り換えてしまったり。

 

入念に仕事の準備やアナウンスをしたにも関わらず、

平気で期限を超過して、連絡もなかったり。

 

例え複数の立場を経験しても、組織内の人間や顧客を含む他人が本当に考えることは、

知りようがないのだとわかりました。

思いやりの意味とは

結局のところ、前述の不均衡を改善する為には、

それぞれが目線を上げ下げして、相手の立場を推し量る以外ないと気づきます。

 

よく表現される言い方ですと、「思いやり」です。

 

大学の時に所属したボランティアサークルでは、

主に体に障害をもった子供達と活動をしました。

 

彼らの目線は、自分と大きく異なっていた為、

それを把握しようとするのが、とても怖かった事を覚えています。

 

自分が知らない事をわかろうとするのは、怖いですからね。

また目線を合わせることも、体力が必要です。

 

以前もこんな事を書きました。

「思いやりとは、相手の思いを出来る限り推し量ることできるよう努める事」

これはサークル活動の時、当時の福祉協議会の方から言われた言葉です。

 

 

当時はあまり理解していませんでしたが、今は何となくその意味がわかります。

まとめ

最後の出勤日は、帰りにバーへ行こうと思いましたが、送別会になってしまいました。

まあ、いいや、まだ静岡にいるから、来週はいくらでも時間が。。。

 

と思っていたら、会社を辞めたら定期が使えません!

しまった!静岡鉄道の電車に乗るには、もう定期を使えません!

 

電車賃を支払わなくてはいけません!

定期の恩恵に気付きませんでした。

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