僕が思う理想の上司。理想の上司はその後の自分の上司像になる。

4月1日というと、新入社員の入社式です。

かれこれ14年前、僕も銀行に入社式へドキドキしながら出席しました。

ツルツルのスーツの新社会人を見ると、やはり初々しい気持ちとなります。

 

さて新社会人であれ、中途入社であれ、既存の社員であれ、

こんな上司がいいなあという、理想の上司像がありますよね。

 

よくしゃべる上司、優しい上司、声がでかい上司、すぐ怒る上司、嫌味な上司

年が近い上司、年が離れてる上司、異性の上司、年下の上司、などなど。

 

挙げればきりがありませんが、実際上司と合うかどうか、

上司の人間性なんてわかるはずもありません。

 

しかし、僕も1人だけ今でも忘れられない上司がいます。

そんな上司になりたいと、今まで真似してきました。

今日は昔話になりますが、エピソードを交えて忘れられない上司の事を書きます。

 

感覚が合わない上司

組織内でも同僚間、また友人やサークルにおいても、

よく喋る人、あまり話さない人がいると思います。

会話が得意、苦手などの理由もあるかとは思いますが、

一般的に、社交的な性格の方が、人付き合いは成功しやすい傾向にあります。

 

何でも話を聞いてくれて、相談にのってくれて、明るくて優しくて、

そんな上司がいたら、さぞかしそこで働く人は幸せな事です。

(そんな仙人のような人は、まずいませんがね。。。)

 

新入社員当時、僕は60歳近い高齢の方が上司だった為、

意思疎通を図る上での、様々な感覚が全く合いませんでした。

おそらくそれは、相手側も同様に感じていたはずです。

 

いろんな感覚が合わないって、物凄くストレスでした。

よく喋り、声も大きく明るい方だったのですが、大きな障壁がありました。

社会人1年目の僕にはまだそれに対処できる能力がなく、

当然ですが、全くコミュニケーションができませんでした。

 

合う合わないという問題は、相手と自分のお互い様ですが、

不運にも、僕はドンドン体調不良に陥ります。

そんな中、新しい上司が転勤してきます。

 

冷静で冷たい眼差しの上司

以前の上司とはうって変わって、当時32,33歳くらいで、他の先輩方よりも若い!

そしてそれ程言葉を発しません。

そんなに賑やかな方ではありませんでした。

どちらかと言えば、冷静で冷やかさすら感じるタイプの人でした。

 

「ああ、こういう人の方が分かりにくくて怖い!」

悶々と数日過ぎると、今日のような4月上旬の穏やかな日に、

僕の担当先の方が、高額な定期を解約したいとの希望が!

 

支店長はカンカンになるし、嫌な事はなぜか重なります。

僕もますます気分が沈んでいきます。

 

無口な上司さんはまだ暇だった為か、僕と同行する事に。

同行前、冷たく冷静な言葉で顧客の説明を促されます。

 

スーパーカブでお客さんの元に着くと、冷静な口からこんな事が発せられます。

「大丈夫っすよ。何とかなるっしょ。」

 

冷静さにも理由がある

その後、時間が経つにつれて打ち解けていきますが、

やはり仕事中は、基本的に冷静で大きな声は発せず、冷たい部分がありました。

 

しかし、その冷静で大きな声は出さない、やや冷たい姿勢は、

僕のその後の仕事をする上でのスタイルになりました。

 

彼の大きな声を発せず、冷静な眼差しは、相手の話(僕の話)をじっくり聞くためだったです。

じっくり話を聞くためには、相手の発言を、自分の中で反芻するのだと思います。

 

またやや冷たく感じる部分は、周囲の人間の状況を観察しているためでした。

状況把握には、一歩下がって俯瞰しなくてはいけないからです。

 

彼は周囲の人間の状況を把握する事が、非常に妙技でした。

(実際の話、当時は心身のバランスが崩れていた僕を案じていたそうです。)

 

お医者さんにかかると顕著ですが、

人の話をあまり聞かない人っていますよね?

一方で、こちらが自分の症状や不安な事を言い終わるまで、

じっくり聞くタイプの方もいます。

1通りの治療法しか説明しない人、複数の治療法をメリット、デメリットを説明する人。

 

ワイワイガヤガヤ、大きな声で明るいだけが、頼りになるわけではないと感じます。

僕が思う理想の上司

・相手の話をじっくり聞く事

・周囲の環境や状況を適切に把握する事

 

どちらも所謂管理職には必要な能力ですが、

なかなかじっくり話を聞いてくれる管理職はいません。

 

おそらく彼は僕の社会人経験の中で、唯一信頼できた人でした。

また、自分が所属する組織が変わっても(例え1人であっても)、

理想の上司像となりました。

 

おそらく実際の社会では、理想の上司とは、自分が信頼できる人間だと思います。

どんなに辛い事があっても、信頼できる上司がいれば、自分が這い上がる糧となります。

 

新社会人や新しい職場へ属した際には、

信頼できる上司を見つけるの事も大切だと感じます。

まとめ

結局定期預金は解約さて、ブツブツ雷が落ちましたが、

厚く信頼できる人を見出すことが出来ると、人間強いものです。

それ以降体調はみるみる回復し、融資の成績もドンドン上向きました。

 

理想の上司とは、信頼できる人だと感じます。

 

そして僕が会計事務所へ転職する時期と同時に、

他の支店へ転勤となりましたが、その時言われたことは、

「あの時死んじゃうかと思ったよ。ホント生きててよかった。」

 

きっと上司も冷静なんかではなかったんですよね。

 

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