FAX不要論を問う。不要だと感じても一歩立ち止まって考えてみる。

「FAXして返信してください。」

今まであまりその文言には目を反らしていましたが、いざFAXが必要になると悩みます。

コンビニ行くのもだるいですし、お金もかかりますし。

 

先日、草津の自宅に税理士会から定期総会の案内が届きました。

(まだ会費も支払っていないのに。。。)

とりあえずは僕は税理士会を異動したっぽいです。

さて中身をメールで送ってもらうと、そこには何かの出欠席の案内が。。。

 

「○○までにFAXして返信してください!」

どうしよう。FAXもっていないんだけど。

FAXって本当に必要?

今まで勤務した会社では、FAXを毎日使用していました。

電子メールが発達して20年近く経ちますが、日本ではFAXはなくらないと言われています。

 

もちろんFAXが消滅しない理由は、その利点があるから。

僕はFAXは不要、悪だ!とはあまり考えたりはしていません。

 

しかし業種や職種によっては、FAXの使用は業務の大きな妨げになることは事実です。

 FAX誤送信問題

FAXの使用で最も注意しなくてはいけない事は、誤送信ですよね。

 

銀行勤務の時は誤送信を避ける為、送信時は必ず2人で送信内容と送信先の確認を行い、

送信は必ず登録番号で行いダイアルはしない、そして確認者の捺印を保管するよう定められていました。

 

多くの企業でも、FAX送信時のマナーが定められていると聞きます。

 

しかし、それでもヒューマンエラーは発生します。

単純にダイアルプッシュを誤ったり、誤って2件同時に送信してしまったりと。

 

周囲でも誤送信はありましたし、実は僕自身の行ってしいました。

(文具の注文FAXだったので問題はなかったのですが。。。)

当たり障りのない内容や誤送信先に悪意がなければいいのですが、

悪用しようとすれば、いくらでも悪用は可能です。

 

FAX誤送信ってとても恐ろしいのですが、誤送信の危険性はメールにも常につきまとう為、

誤送信が怖いからFAXは不要というのは、少し説得力に欠けます。

・FAXより電子メールの方が便利

電子メールの普及により、FAXは不要という人は大勢います。

 

僕は銀行と会計事務所勤務しか経験がありませんが、

会計事務所の枠組みで捉えるのであれば、FAXより電子メールの方が便利派でした。

 

電子メールであれば、送りたい相手に届けることが出来ます。

FAXは、相手先の会社の不特定多数の人に閲覧されます。

 

またFAXを送った場合、いちいち電話するのが本当に面倒。

電子メールであれば、開封通知も可能です。

・席を離れる必要がある

勤務先によっては、FAX送受信がPCと連結されています。

 

複合機をリース等している会社ではそれが主流ですが、連結されていない会社の場合、

送受信の際にわざわざ席を離れる必要があります。

 

受信して確認に席を立ったら、広告だったりなんて日常茶飯時。

ちょっと集中したい時なんて、本当に煩わしい作業の1つです。

 

その点、メールであれば1発で完了します。

資料はPDFにすればFAXよりも断然美しく、相手先も電子媒体で保存できます。

・資源がもったいない

FAXの問題として最も大きな事は、ペーパーレスではない事です。

作業していて、その紙の量は膨大になりますよね。

 

先方に送信したものの、訂正部分が発生するとその度に何十枚もFAXしていました。

一日、一週間、一カ月、一年が経過すると、コストも資源もかかります。

 

PC上の確認で済ますことが出来るのであれば、電子メールの方が便利です。

・通信手段が限定される

FAXのみの通信手段に限定されると、「なぜ?」という疑問があります。

 

3月まで僕は所属税理士だったのですが、事務所には税理士会から同一内容のFAXが、

僕とボス宛にそれぞれ1枚づつ送信されていました。

 

同僚も僕にFAX渡して、次にボスにFAX渡して、

何かイライラされているのにビクビクしましたが、こういうのが本当の無駄です。

(後から希望によりメール可ということを知りました。)

 

企業(主に保険会社)の問い合わせも、なるべく電話連絡にたどり着かないように、

実にうまく工夫されています。

 

電子メール日常の今、通信手段を1つに限るのはなんとも。。。

FAXが必要不可欠な事もある

とはいうものの、世の中は自分だけでなく様々な人や職業や会社があります。

FAXを必要とする人も当然ながらおります。

 

大学時代にボランティアサークルで活動をしていた時、

障害により言葉を話すことが出来ない方がいました。

 

自宅に電話はありましたが、話すことはままなりません。

発することはできても、初めて接する場合にはやはり理解ができませんでした。

 

体に障がいがあり言葉を発するのに困難な方、不慮の事故により障がいのある方にとって、

FAXが自分の意思疎通の手段になることもあります。

 

また、外部からの情報を得るための重要かつ必須の手段になることも事実。

 

健常者の立場ではわかりませんが、立場が変わり見方が変われば、

FAXは無くすことができない、非常に重要な手段であると理解しておくことも肝要。

 

FAX不要の波は年々高まっており、その波に乗ってしまいがちですが、

多くの人が同じ方向性へ向かっている時には、一歩振り向き立ち止まる必要もあります。

 

必要か不要かの判断は、事務作業の効率化からの観点だけでは判断することはできないように感じます。

手書きのFAXがほっこりする事もある

感謝の気持ちを伝えたい場合、また自分の想いを届けたい場合、

僕は直筆で手紙を書くようにしています。

 

実はこの10年間、毎週毎週滋賀県へ手紙を送っていました。

(もちろん普段の鬱憤を書く方が多かったかもしれませんが。。。)

 

離れた相手に即座に自分の想いを伝えたい場合、

FAXっていい手段だと思います。

 

芸能人の結婚FAXや企業の謝罪FAXがそれです。

 

普段仕事をしていて、通常はWordで文書を作成しています。

ほぼ手書きの文書を作成することはありませんが、時々お客さん側から手書きのFAXを受信すると、

何だか少しほっこりすることも。

 

まあ、手書きで文章書いてPDFにしてメールすればいいじゃん!

 

っていう人も勿論いるでしょうが、直筆の手紙や文章を即座に受信した時って、

機械的に描かれた文章よりも人間の温かみを感じます。

 

無駄なやり取り、紙の無駄という考えもありますが、

FAXってそんな負の側面だけのものではないと思います。

FAXを使うなら決めておくこと

僕が金融機関に入社した平成17年当時、既にできる限りFAX使わないようにという方針でした。

しかし、使用する場合には厳格な取り決めがありました。

 

その後会計事務所の転職して驚いた事は、FAXの取り扱いが緩かったことです。

 

一般的企業の場合、FAX送信時には取り決めがあると聞きます。

当然理由は誤送信を防止する為です。

 

それらの取り決めがなかった為、FAXを多用していた時には毎回緊張していました。

他社の数字を外部にFAXするというのは、どうしても危険が伴います。

(それをいうと、電子メールも同様なのですが。)

 

FAXを扱う際には下記の決まりが多くの会社で定められています。

・複数人で送信内容と送信先の確認

・社内の送信者・確認者・日時と時間の記載

・送信後相手に電話(これがまた面倒なんですがね。。。)

・誤送信時の取り扱い

もし勤務先の事務所に取り扱いがないのであれば、提案などをお勧めします。

 

まとめ

FAXを多用していると、なかなか電子メール技術が身に付きません。

 

僕は金融機関勤務、また先日退職した勤務先では基本的に電子メールは使用できなかった為、

ビジネス的な電子メール技術がありません。

多分、大学の頃に習ったんだと思いますが。。。

 

お客さんの方が、IT関係に詳しかったこともしばしば。

 

FAXは不要とは思いません。必要な方もいます。

しかし、それに代わる技術は身に着けなくてはいけないんですね。

【今日の言葉】

 

essential:必要不可欠 

よく後にはforを使う

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です