勤務税理士の思案7。ルールを守る意味。
普段税務の仕事をしていると、そのほとんどが決まりごとの世界です。
決まり事とは、「ルール」です。
時々、堅っ苦しくて、嫌になるときもあります。
税法の「ルール」って面白いですよね?
霞が関の人間は、頭がいいと本当に思います。
・「ルール」に従って所得を算出する。
・「ルール」を利用して、うまく法令の抜け道を探す
・「ルール」に従い節税を利用する
・「ルール」を知らずに税務署から指摘を受ける
「ルール」の使い方は様々だと思います。
しかし、よく疑問に感じました。
なぜそもそも、「ルール」など存在するのでしょうか?
![](https://ryusuke-tax.com/wp-content/uploads/2018/05/IMG_3416-e1531009089919-300x298.jpg)
rule
原始帳票のルールを無視する
仕事をしていて、よく頭を悩ませるのが、
上様や役員個人名で記載された領収書、請求書の存在です。
それらを平気で経費とする感覚に、
時々、どう指導をすればいいのか悩みます。
そのままでいいわけないですからね。
勿論、それらが直ちに否認されたり、却下した方がいいわけではありません。
しかし、何か事が起きた時、もっとも説得力がある存在は、
それらの原始帳票類と呼ばれるものです。
ある程度の年月、商売をしていれば、
領収書や請求書の存在が重要であることは、理解されているはずです。
そしてそれらに、一定のルールがある事も。。。
![](https://ryusuke-tax.com/wp-content/uploads/2018/05/IMG_3932-e1543839172438-300x269.jpg)
disorder
大抵の方はしっかりやっているものです。
しかし、ルールを無視して、帳票類はこれでいいや!
という流れを踏襲していく事は、とても不公平感を生じさせます。
何より、誰が支出したのか、パッと見でわからないものを経費にする感覚は、
経営するにあたって推奨される感覚ではないと思います。
それはホントに会社の経費?
目下、話題となっている会社の私物化ですが、
同族会社でありがちな事は、役員関連の費用です。
海外での視察なんかは、何だかよくわかならないものが混じっています。
これはホントに会社に置いてあるの?といったものまで。
「あのさ、これさ、私物ですよね?」
などど聞きはしませんがね。
一応は、法人の収益を上げるための支出ですからね。
個人事業の場合は、家事関連費用は、結構厳しく必要経費から除外されます。
事業の純資産に課税をし、家計の純資産に税金を課すわけにはいかないため、
事業と会計は明確にわけろという建前です。
家計と事業という混合がない法人課税の世界では、
特段の定めがなければ、支出は経費になります。
しかし、それが役員等の個人的な支出と判定されれば、
法人税、所得税、源泉税のトリプルパンチの発動です。
![](https://ryusuke-tax.com/wp-content/uploads/2018/04/IMG_2632-e1543839293432-300x268.jpg)
law
ルールを無視していいわけがない
会計や税務の帳票類には、「書くべき事項」がルール化されてます。
また、数々の法令には、経費の計算方法が規定されています。
税金など払いたくない!
と唱える方もいらっしゃいます。
僕もできれば所得税や市民税、社保の天引きはされたくありません。
この業界、資格とっても、給与なんて上がらないっすからね。
しかし、だからといって、「ルール」を無視していいはずがありません。
・整然と駐輪された自転車置き場の通路に、駐輪する人
・平気で約束事や約束時間を破る人
・明らかに赤信号なのに自転車で渡る人
そんな人ばかりになったら、一生懸命真面目にやっている人にとっては、
みんな不公平感満載です。
「ルール」を守る意味、「ルール」を保つ意味とは、
公平性の均衡を保つ、公平性を維持する事だと思います。
まとめ
僕も一応は日々、真面目に生活をしています。
しかし、朝起きて、自転車に乗って駅に行って、
電車に乗って、歩いて勤務先まで行き、仕事して帰ると、
様々な「ルール」違反に遭遇します。
でも、他人が「ルール」違反をしているからといって、
自分がしていいわけありません。
不公平に感じますがね。。
だからこそ、「ルール」を守るという事は、
大切なんだと思います。
特に、税金が絡む事については一層。