前払給与制度を利用時は翌月の家計を考えて安易な利用は控えよう。

2,3年前から給与の前払制度を、会社の福利厚生の一環として、

社内に取り入れる会社が増え始めました。

 

先月も朝のニュースで報道が。

純然たる前払いなので、本来の支払日に前払分を精算し、

税金等を差し引いた上で残りの給与を支給するようです。

 

会社が前払代行会社と提携すれば、提携会社から入金されるため、

会社の手が煩わしくなる事はないよう。

 

さて、これに似たようなシステムは僕も20代中ごろに利用したことがあります。

ええ、そうです。

 

当時銀行員のくせに利用してしまった、

クレジットカードのシャッシングです。

 

painted by Ryusuke Endo

給与前払いのメリット

給与の前払いって、とても魅力的です。

何より、毎月の給与支給日を待たずに、実際に自分が勤務した分に対する一定の割合を、

前もって自分のサイフに現金化する事が出来ます。

 

給与支給日前にちょっとお金が足りない場合や、

欲しいものがある場合には、とても便利な制度だと思います。

 

僕が20代の時にこんな制度があれば、

きっと即座に利用していたでしょう。

 

更に給与を前払いしてもらう事で、

自分で計画的に家計の資金のやりくりが可能になるらしいです。

(ほんとか?)

 

企業にとっても社員のインセンティブになり、

とても喜ばれている福利厚生の制度のよう。

 

前払い給与の手数料は社員が負担するようです。

もちろん、税金や社保が不足しないよう、前払いには限度が。

 

ただ、「???」と感じるところがあるような気がします。

単純な話ですが、前払いで先に使ってしまった部分は、

本来の給与支給日には、支給されません。

前払いの恩恵は何度も受けれない

給与支給日前に、1万円、2万円足りない!

そんな時、確かに給与前払いを利用できれば、その場は凌ぐことができます。

「貯金を使えばいいじゃん!」

って思いますが、貯蓄が少ない人にとっては、貯金を崩すのって躊躇います。

 

僕がそうでした。

23歳頃の時、通帳残高が20万前後しかなかったとき、

銀行マンのくせにキャッシングをして、しばしば上司に叱られていました。

 

とりわけお金に困っていない人は、給与前払いを利用する事はないと思います。

前払いするよりも、貯金を崩した方が手数料もかからないので賢いし、

確実に自分で生活のやりくりが身に付きます。

 

しかし、本当にお金に困って前払い制度を利用する場合、

その恩恵を受けることができるのは、最初の1度限りです。

 

一度前払いを利用すると、実際の給与支給日には、

前払い分だけ支給額が減ります。

 

減ってしまった手取り額で、何とか1か月生活できればいいのですが、

それができない場合が大変です。

 

翌月も、再来月も前払いをしていくと、

この先ずっと前払いをしていく必要があります。

 

これって僕が若い頃に利用した、クレジットカードのキャッシングと同じです。

 

キャッシング分の返済だけ毎月の給与が減るから、

今月もまたキャシングして、またその分翌月の給与が減ってしまい。。。

そんな負のループに陥ってしまう危険性があります。

給与の増加こそ本来の福利厚生

おそらくは、そういった事態を想定していないのでしょう。

 

しかし、前払い制度が会社の福利厚生というのも、やや疑問に感じます。

前払い手数料が会社負担であれば、それは福利厚生だと思いますが。。

 

社員にとって何が最も福利厚生か?

といわれれば、例外なく給与や賞与を増やしてもらうことです。

 

雇用者の給与が増加した場合の給与の額には、残業代も含まれています。

いやいや、それじゃいかんでしょ。

 

給与が上がれば、残業代欲しさにわざわざ残業する人も減ります。

十分生活できる程に給与が上がれば、手数料を払ってまで前払いを利用する事もなくなります。

 

確かに給与の前払いって、便利です。

2000円、3000円くらいなら、手取り額が減るような金額ではありませんが、

その程度の金額なら、わざわざ手数料支払って前払い制度は利用しません。

 

便利な制度であり、その恩恵を受ける方もいますが、

導入する会社側も、改めてそのデメリットをもっと周知すべきだと感じます。

まとめ

僕は23歳から27歳位まで、

1人暮らしや家庭の事情があり、更に税理士試験なんて勉強していたんで、

お金がない時期がありました。

(いや、今もありませんがね。)

 

個人信用照会にバッチリ記録されるキャッシングを利用してしまい、

かなり苦労した覚えがあります。

 

僕のような人が出現しない為に、

給与の前払い制度を利用するのであれば、会社もしっかり指導する事が必要だと感じます。

 

 

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