社員税理士として一定の地位 VS 底辺開業税理士として役割。

今週、金融機関勤務時の同期だった、

大手税理士法人勤務の地元の税理士と長電話。

 

この秋、一定の勤務先の社員税理士として一定の地位を築くことを聞き、

秋に地元へ帰ってお祝いする約束をしました。

 

新卒で就職した金融機関の同期ですが。。。。

 

僕の方が早く税理士資格を取得し、

僕よりも10年遅れて税理士業界に入ったにもかかわらず。

 

超アナログ会計事務所出身から独立し、

滋賀でくすぶっている僕をあっさりと追い抜き、

もはや僕の手が届かないところへ。。。。

(札勘定だってオレの方が上手だったのに。。。)

 

社員税理士として一定の地位!

 

これは紛れもない成功者のステイタスであり、

サラリーマン税理士の立場なら、

誰もが手にしたい立場でしょうね。

 

実におめでたいことですし、責任もつきまとうので、

簡単な志で決めたわけでもないでしょうね。

 

僕も5年前に成り行き開業を祝ってもらったので、

開業税理士として、成功者を祝うことができる状況もいとをかし。

 

しかし、社員税理士として一定の地位!を羨ましいとは思いません。

 

 

 

自由にもその代償があるのですよ。

 

典型的で対照的な税理士の姿

金融機関に入庫したのは、かれこれ19年前。

実に速いものです。

 

19年前の入庫前研修の際、

僕は国税徴収法1科目に合格しており、

その時、成功者は合格科目が0でした。

 

新卒で仕事を終えてからの税理士試験の勉強は、

もう眠くて眠くてたまらないと、

笑いながら嘆いていた23歳の頃が懐かしいですね。

 

2006年の受験の際、成功者は簿記論に合格し、

僕は簿記論不合格してしまい、極めて悔しかったなあと。。。

 

その後、僕はアナログ会計事務所に転職し、

成功者は一度税理士試験の受験を中止し。

 

僕が2先目のこれまたアナログ会計事務所に転職した際、

再び税理士試験を受験した成功者は、

その後、大手税理士へ。

 

僕は新人時代、最後に朱書きして元帳締めをする、

手書きの総勘定元帳から教育を受け、

手書きの伝票と精算表を作成する事務所からスタート。

 

経験した会計事務所は2先とも、

法人税・所得税申告書も手書きで下書きする事務所でした。

 

大手税理士法人の教育・仕事内容とは大きく異なり、

非常に対照的だなあと、当時から実感していました。

 

時代は明らかに後者である成功者を求めており、

柔軟に対応できる大手税理士法人って、凄いなあと。

 

半年に1回程成功者に連絡をすることがあるのですが、

毎回、税理士法人って凄いなあと実感します。

 

組織再編成税制、事業承継税制、タックスヘイブンなんて、

僕はこれから一生、携わることは有り得ません。

 

多くの難易度が高い案件もクリアーして、

税理士法人自体は雇用を生み出して、

次の税理士世代を育成しているのだから。。。

 

その社会的貢献度は圧倒的なのでしょうね。

 

開業前によく聞いた奨励の言葉には、

開業税理士と、社員・所属税理士の経験値は圧倒的に差がある。

というフレーズがありますが。。。。。

 

いやいや、社員税理士や税理士法人勤務の所属税理士の方が、

断然、経験値高いでしょ。

 

少なくとも、僕と比したら雲泥の差です。

だだ、きっとその立場ごとの役割があるのだと思います。

 

高位の税理士さんや税理士法人には相応しい役割があり、

底辺税理士の僕にはその役割があるのだとわかってきました。

 

ぞれぞれに適した役割がある

僕はいわゆる、アナログ仕事をしています。

この業界では、「ただの経理屋になってはいけない。」と聞きます。

 

正に僕はだたの経理屋になっているのでしょうね。

 

大きな袋に、納品書+請求書+レシートを一杯に詰めて、

はい。よろしく。という方も対応していますし。

(納品書、請求書、レシートの区分けから始まります。。。)

 

簿記力ゼロの方に対して、会計・簿記・記帳方法を教えて、

スパルタ導入するクラウド会計とサポートは時間がかかります。

 

ドキドキ感とその緊張感が癖になる、

3時間11,000円の個別税務相談は常に赤字です。

 

昨年2回ブチ切れた税務署の記帳指導は、

結局、今年も断りきれませんでした。

 

これでは同期と圧倒的に差が開いていくだけなのでしょうが、

きっとこれが、最小資本で開業した僕の役割なのでしょうね。

 

現に僕はしばしば相談者や単発依頼の方から、

「こんな相談・申告等は、立派な税理士法人さんには依頼できないじゃん。」と。。。

 

故に、立派という位置づけに区分されないというお墨付きです。

しかし、悲観していません。

むしろ、嬉しいくらいです。

 

医療業界でも、大病院、中核病院、

地域のクリニック・かかりつけ医など、

それぞれにその役割があるように、

税理士さんにもそれそれに、その役割があるのだと思います。

 

底辺で仕事をしていくことも、

僕は強ち悪くはないと思っています。

 

 開業税理士の地位は捨てがたい

業界にいる年数は僕の方が2倍ですが、

随分と差がついてしまったなあと感じます。

 

もし今、僕が所属税理士の立場だったら、

悔しい思いで羨み一杯だったのだと思います。

 

しかし、開業してこの5年間、

仕事の受注に関しては、僕は誰にも頼っていません。

 

他人からの紹介を受け入れたこともありませんし、

税理士紹介会社も利用していません。

 

会計ソフト会社の顧客獲得支援等を利用しませんし、

ソフト会社経由の紹介等も一切受けていません。

 

その軸は今でもなお、一切ブレていません。

 

1人でゼロからで顧客を獲得することは、

美しいことでしょうが、極めて困難なことですね。

 

故に開業税理士を選択して、良かったと実感しています。

 

今日もTシャツと短パンで税務署に記帳指導の説明を聞きに行くのです。

やっぱり開業税理士の地位は、捨てがたいですね。

 

 まとめ

最近、業歴が長い会計事務所について、

その役割を終える状況を耳にしています。

 

自分にも遅かれ早かれ、その時が来るのでしょうね。

 

そして、個人税理士事務所のM&Aや、

個人税理士事務所が統合して税理士法人化。

 

まるで個人農業から農業生産法人へという流れのようで。

 

なるほど、人気が無い税務支援は、

零細個人ひとり税理士が担うべきなのですね。

 

今に見てろよと、僕は野心を燃やしています。

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