台湾の同性婚の合憲化から1年。判例文を改めて読み解く。

先日の台湾旅行ので、数年ぶりに台北でお買い物。

3年程ゆっくり歩いていませんが、なんだか随分変わったような。

 

半日くらいでしたが、目当てのものを買いに久しぶりに西門へ行きました。

西門では、LGBTの方を目にすることが多いですね。

 

もうすぐ、台湾でアジア初の同性婚を認めない事は違憲!

という判決が下されて1年になります。

 

昨年、この判決文を読んで、中々今の日本では難しいなあと感じました。

その判決文について、考えたいと思います。

 

因みに僕は、LGBTについては偏見はありません。

 

誰でも、誰とでも幸せになる権利があると考えます。

誰にもそれを妨げる権利はないと考えます。

 

 

 

 同性婚は社会秩序を変えない

判決文はNPO法人EMA日本のFacebookに掲載されています。

部分的にのみ抜粋します。

 

注目すべきまずは、

「同性婚を認めたとしても、異性婚を前提としてきた社会秩序が変わってしまうわけではない。」

「婚姻は人間の尊厳を擁護し、健全な個性を育むために重要である。」

という部分です。(NPO法人EMA日本のFacebookより引用)

 

LGBT(以下、彼ら)の方が結婚しても、社会は何も変わりはしない。

変わる理由がないと言っています。

 

日本でも、東京を発端として、大都市中心にしてパートナーシップが広がっていますね。

特にこの3年程でその動きは大きく感じます。

 

しかし、異性間夫婦のように、今のところ大きな社会保障の恩恵は受けることはできません。

また、あえて結婚という制度を望まない人も多くいます。

 

別にお互い一緒に暮らす事が出来ればいいじゃないか?とも感じます。

それでも同性婚の法令化が望まれる理由は?

それが、「婚姻は人間の尊厳を擁護し、健全な個性を育むために重要である。」

という部分です。(NPO法人EMA日本のFacebookより引用)

 

通常人間は、お互い好きになれば一緒にいたい、暮らしたいと思いますよね。

とりわけある程度の年齢にもなれば尚更です。

 

つまり、そう感じそうしたいと思うことは、異性愛者であれ、

同性愛者であれ何ら変わらないという事です。

そのように至る思いは、健全であり、何ら異常なことではない。

 

お互いがお互いを必要とし、共に生活をしてくことは普通の事なんですよね。

そこに異性間、同性間の違いはない。

 

異なる人間が、互いに生活を一にしていくということは、

硬い絆を形成するという部分では重要な事だと感じます。

それはすでに家庭をもっている方であれば、わかるのではないでしょうか?

日本の判決文と異なり、中々分かり易い判決文だと思います。

 

さて、そうなると子孫を残すという問題が生じますよね。

子孫を残さないと、社会秩序が保たれないのではないか?

 

と懐疑的にもなります。それが次につながります。

 結婚は子孫を残す制度ではない

「民法の婚姻規定は、子どもを産むことを前提条件とはしていない。」

(NPO法人EMA日本のFacebookより引用)

 

この判決文の中で、最も大きな影響力をもつ一文です。

そもそもお互いに好きだから結婚するわけであり、結婚=子供を産むという考えではないと言ってます。

 

今の日本で、司法がここまではっきり判断するでしょうか?

非常に国際的で、時代の流れにそった明瞭簡潔な判決だと感じます。

 

多様性とは何か?という事を、改めて考えさせられる一文です。

 

日本では、同性愛=少子化に拍車をかける

などという何の合理性や客観性もない思想があります。

 

それでは、今現在の少子化は同性愛が原因か?違いますよね。

 

同性愛者には、自分の人生や思いを諦めなさい!

そんなの基本的人権の侵害です。

 

少子化の原因を、何かのせいにした気持ちはわかります。

しかし、少し考えれば、同性愛=少子化という考えがおかしいことに気付くはずです。

 

 同性では社会制度の恩恵がない

最後にこうも述べています。

「同性婚が認められても、同性カップルは異性カップルと同様、

婚姻中も離婚後も権利と義務を負うのであり、社会の基本的倫理は不変である。」

(NPO法人EMA日本のFacebookより引用)

 

お互いに扶養しあい、助け合う義務があります。

台湾の法令はわかりませんが、日本では今のところ、

配偶者を有する場合の社会保障や税制面の恩恵は、彼らは受けることができません。

 

社会保険もそれぞれが加入。

扶養控除や配偶者控除もなし。

国民年金3号被保険者制度もなし。

基本的に保険金の受取人は不可。

 

これらは既に、大企業や大手保険会社を中心に変わってきてはいます。

しかし、中小企業をはじめ、すべての人に適用されることはまだまだです。

 日本での実現可能性

僕が同性婚について初めて知ったのは、大学受験の直前。

世界史を受験していたため、たまたま海外のニュースに目がつきました。

 

オランダで同性婚が認められたというニュースです。

社会人になってからは、スペインで同性婚が合法化。

 

厳格なカトリックの国でまさか!と個人的に衝撃でした。

その後はヨーロッパ各地で賛否はあるものの、

次々と同性婚が認められていきましたよね。

 

日本は?というと程遠いでしょう。

 

島国ということで、思想や概念、文化、人々の思いというのが交差されにくいと高校の時習いました。

そればかりではないと思います。

 

しかし、海外旅行をしていると、

各地で植民地時代の建物や爪痕があり、他国の文化が残っています。

ヨーロッパのような国と国とが陸続きの場合、

多くの異なる文化が交差してると感じます。

 

長年にわたり染みついた日本独特考えや概念は、

中々崩されないのかもしれませんね。

まとめ

同性婚という事は、日本の中でも賛否がある考えです。

年配の方に限らず、若い方でも否定的な人もいます。

 

それは永遠に解決しない問題です。

しかし、多様性とは何なのか?

 

少なくとも、僕が小学生の頃には、教科書にもそんな項目ありませんでした。

考えてみるいい時代になりました。

 

というより、考えなくてはならない時代だと感じます。

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