改正された所得拡大税制が国の政策と矛盾する。

働き方改革!
というとなぜか反対する人が結構います。

せっかく日本も働き方に疑問をもつことが当然になったのに。
もちろん、政府が進める改革に、どこか感覚のズレがあることは事実かもしれません。

法令なんか特にそうですよね。

企業に対して、賃金を上げるように叫ばれてから早5,6年が過ぎました。
なかなか僕自身の給与もあがりませんが。

今年の改正により、雇用者給与の税額控除がシンプルになりましたよね。
すごくずぼらに簡単に言うと、主な改正点は2つです。

① 給与は前年と当年で比較

② 継続雇用者は24カ月いた人

シンプルになってよかったですねー。

これで、雇用者給与の計算で残業せずに済みますよ!
以前よりよく改正がされてましたし、計算自体が面倒で複雑でした。

しかしこの法令、なんだかおかしな点があるように感じます。

 

日本の働き方改革

政府は働く時間を減らすように進めていますよね。
とてもいい事ですが、企業がそれに従うとは限りません。

フレックスの推進などは、世の感覚とずれていると言われています。
しかし、これはフレックスという制度の利点が正常に働かない事(もしくはそれを利用する企業)が問題であり、推進自体はいい事だと感じます。

また、社員でも残業をしたいという人も一定数いますよね。
かつての僕がそうであったように、残業すると残業代がもらえるため、それを生活の糧にしていました。

元々の給与が少ないので、おのづとそう考えが働くのは、当然かもしれません。

国の政策として一応は、

「必要最低限の時間で超過勤務なく働いて、生活できる社会を!」

「企業は雇用者の賃金の底上げを!」

「進んで新たな人材の雇用を!」

と掲げられています。

これが実現すれば、とてもいい世の中ですよね。
働く人が増え、十分な賃金が支給され、超過勤務がなくなればいいです。

でも改正後のこの税額控除の計算は、これらを具備していません。

雇用者給与に残業代が含まれる

以前から気になったのは、雇用者給与の金額にいわゆる残業代が含まれていることです。
残業代を払って給与増えました!では、いかんですよね。

不真面目な僕と違って、多くの方は残業をしているのでしょう。
会計事務所でも、7時、8時まで仕事をしている人もいると思います。

だからこそ、その超過勤務をなくしましょうと叫ばれていますよね。
なので、雇用者給与に残業手当を含むのはおかしなことです。

超過勤務なしで生活できる社会を!

というのであれば、雇用者給与に残業代を含む合理的な理由が見当たりません。

超過勤務なしで1人1人の賃金が上がらなければ、所得拡大ではないです。

継続雇用者に新規採用者が含まれない

国は雇用拡大の推進を進めているはずです。

しかし、今回の改正で計算上、中途採用者は数に含めないこととなっています。
原則24カ月給与を受けた人と。

ええ!なんで!雇用拡大を進めているのに!

計算方法は楽になりましたが、何だか計算根拠がちょっとずれてきているように感じます。

人が増えれば給与が増えるのは当然です。
人を増やさず、既存の社員の残業代が増えて税額控除では、国の政策と矛盾してしまいます。

積極的に雇用をして、給与支給額が増えたのであれば、本来の趣旨に合致する様に感じるのですが。

まとめ

日本では有給消化率が低いと言われています。

今後もなかなかそれは上がらないでしょう。

有給が取りにくいと言われていますからね。

残業も飛びぬけて減ったりはしないでしょう。

残業代を当てにしている人、沢山働くことが生きがいの人がいることは事実ですから。

会計事務所に入って、障害者雇用納付金というものが存在することを初めて知りました。

簡単にいうと、障害者雇用未達成率に対して課税しますという制度です。

有給消化未達成率に対する課税、超過勤務に対する課税ということが、今後行われるのかもしれません。

 

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