クラウド会計難民からの甘い報酬
先日、地元の友人との電話の中で、
クラウド会計が使いにくくて仕方ない、申告お願い!
という話がでました。
彼はいわゆるクラウド会計難民です。
台湾旅行2回分の航空券くらいの報酬支払うよ。。。
といった、とてつもなく魅力的な餌を与えられ。。。
2回分!!!!の航空券!!
しかもフルキャリアで良いよというんだから、
僕の心は大いに揺れ動きます。
今年に入って受けた税務相談では、
結局クラウド会計を使いこなすことができず、
困っている方もいらっしゃいました。
僕自身も自分の申告はクラウド会計を使っているので、
気持ちがわからないでもありません。
確かに帳票類は見にくく、確認しやすいという点では劣りますが、
連携がスムーズにいくと、便利である事には違いありません。
しかし、理屈に合わないことをしようとしたり、
クラウド会計は出来上がったものは確認不要と思い込んでしまうと、
不便極まりないように感じます。
適切な設定や確認を怠れば使いにくい
記帳指導に行ったり、相談を受けているとよく耳にする事は、
ソフトから打ち出されたものは、確認などしないという事です。
消費税の申告書を作成されている方の中には、
打出された申告書を100%正しいと信じて提出するという方も多くいました。
そんな流れのままクラウド会計を使用したところ、
年末まで結局辻褄が合わない事になってしまう方も。。。
僕の友人は、経理が楽になるといううたい文句に乗ったようです。
適切に設定し、適切に確認作業を複数回行い、
毎度しっかりと確認作業を行っていれば、
確かに便利であるし、価格もお手頃でいいものだと感じます。
しかし、それは税理士側の視点であり、
本来のユーザーや、これから導入を考えているユーザーは、
知るよしもないことなのかもしれません。
便利で簡単という文言は、
一人歩きしてしまっているのかもしれません。
便利さが自由が利かず仇となることも
僕はとある事情により、弥生オンラインを使用する事が多いのですが、
理屈に合わない過程の減価償却を使用とすると、
先に進むことができません。
本来は便利さを追求しているのだから、
1つ1つ順番にやっていけば、青色決算書は完成しますが、
そうしたくない時ってありますよね。
いやいや、機械は正解だけどさ、
ここはこうしたいんだよって、いうやつです。
残念ながら、どこか1つの過程がうまく通過できないと、
先に進むことができません。
便利さと親切さを追求した結果、自由が利かず、
固定されてしまう部分も多く存在します。
ここ数年はやや足踏みも
クラウド会計に火がついてから、
かれこれ5、6年以上が経過しています。
僕が初めて試しに使用した時は、
まだまだ税理士登録をするつもりがなかったときなので、
随分時が経過しています。
今の時代、絶対クラウド!クラウド!と唱える人もいますし、
ボロクソにいう税理士さんもいるようです。
クラウド会計にはクラウドの良さがあり、
デスクトップ型にはデスクトップの良さがあり、
比較対象にすべきことではないと感じます。
しかし、ここ数年のクラウドは、
足踏みしている感が否めません。
無機質な会計ソフトと比べると、
カラフルでデザイン性も優れています。
しかし一方で、ゴチャゴチャして見にくい、
シンプルがいいといった悩みも聞きました。
僕は、クラウドでもデスクトップでも、
どっちでもいいや派ですが、
難民が現れないような宣伝も、必要だと感じます。
まとめ
初めて記帳を行う場合、
ソフト選びって大切だなあと感じます。
本人の意向や性格、会計レベルに合ったソフトを選択してれば、
この時期までクラウド会計難民にはならなかったのでしょう。
デスクトップは時代遅れと、誤った情報を聞くことがあります。
会計ソフトの情報を流すのであれば、
中立的な立場での情報提供が肝要だと感じます。