2年目の確定申告の葛藤。欲張らない、欲を抱えない。
先週地元の知り合いと談話していると、
今は殺人的なスケジュールですか?と。。。
比較的規模の大きな税理士法人では、
今年も社員が、40件、50件の案件を忙しくしているようです。
僕もかつてそうだった?のかもしれませんが、
40件、50件と聞くと凄いなあと。
例え資格を持たない職員であっても、
数をこなす事ができるという能力は素晴らしい。
2年目の確定申告は、比較的真面目に取り組みました。
しかし、この時期の一般的な税理士の業務量からすると、
かなり業務量を抑制しました。
まだ余裕はあるものの、請け負う件数は15件に留めました。
余裕をもって仕事するか忙しくするか
昨年12月末に申告の依頼は締め切り、15先を請け負う事に。
うち6件は顧問先、1件はリピーター、8件が新規先です。
重さにバラツキがあるものの、13件が記帳代行。
一昨年も昨年もHPの確定申告のページは、9月末にアップ
昨年は意外に食いつきがよく、10月頭からアクセスが。
11月末から12月中にかけてHPに依頼が。
期限延長されましたが、今年は進んで宣伝広告はしません。
延長が普通になると、人間の精神はだらけたり疎かになるからです、
嫁さんは、ガンガン仕事しろよ!というのですが、
ポジティブ思考ではやる気が起きません。
せっかくだから引き受けるだけ引き受ける。
=忙しく残業、ガッツリ仕事する
ある程度で締め切ってしまう
=ゆったり仕事をする
2択に迫られた時、僕は後者を選択。
ゆったり仕事をしても、慌ただしく仕事をしても、
誤る時は誤ります。
じっくり考えても、サラッと済ませても、
判断を誤る時は誤ります。(僕は)
大晦日に締め切る事を嫁さんに相談したら、
いやいや、早すぎでしょ。と怒るのですが、
余裕をもって仕事をする事にしました。
僕はずっと葛藤がある
開業しても勤務に戻っていく人。
開業してもうまく起動に乗る事が出来なかった人。
僕もそのいずれかになるのだろうと、
開業当初からずっと思っていました。
秀でた能力や経験がある人材は、税理士方法人にワンサカ。
自分にはあまりこれといった、大きな武器がありません。
2年半の金融機関 → 12年の会計事務所勤務で何を培ったのか、
自分では俯瞰することすらかないません。
処理能力という面では、現役の会計事務所職員の方の方が、
僕を圧倒するのでしょう。
人それぞれという言葉は便利で理解できますが、
人間ってそんな誇り高い生き物ではないようです。
僕はしばしば悲観的で、自信がなくなってしまう渦が到来。
にも関わらず、お断りをしてしまった方に対しては、
どこか後ろめたい思いがあります。
1年を通して精神的に安定できる確保された仕事。
税理士の本業に依存しない収入の糧の分散。
それらがまだ見出せない僕の立場では、
せっかく来るものを拒んでいる状態ではない事は明白です。
それでも拒んでしまった理由は、
じっくり丁寧に接していきたいと考えたからです。
税理士さんのケアの賜物
僕が対応している方は、業歴が浅く若い人が多く、
書類がしっかり整備されているとは言えません。
不要な書類を整備しているものの、
必要な処理は省略されていたり。
過去の総勘定元帳を書面で打ち出していなかったり。
前事務所からデータでもらったPDFの総勘定元帳が破損していたり。。
クラウド会計で全て記帳代行だったり。。。
しかし、10年以上事業をされている方から預かる資料は、
当然ですが非常に美しく整備・ファイリングされており、
非の打ち所がない方もいます。
(自転車の)話をしていて気づいたのですが、
前任の税理士さんが、マメに丁寧に指導されていたようです。
ああ、そうだったんですね。
会計の合理化は必要な事なのです。
しかし、原始帳票や資料の指導を税理士が直接行う事は、
もっと大切なことだったんですね。
高齢で引退してしまいましたが、
前任の税理士さんの丁寧な指導があったからこそ、
僕がサクサク時間をかけずに処理が可能なのです。
巡り巡って自分に還元されたのであれば、
自分も誰かに還元する事も、社会貢献なのでしょう。
開業した人や業歴が浅い人には、
時間をかけて説得していく事も、
税理士の大切な仕事の1つだと実感しました。
欲張らない、欲を抱えない
1年目、2年目の僕のような税理士であれば、
ガンガン仕事を引き受ける方が、多くの機会に繋がります。
顧問契約に繋がっていく事も考えられるし、
もしかしたら、単価が高いご依頼の可能性も。
対応すれば対応する程、その可能性広がりますが、
遮断してしまえば、失ってしまった機会損失は相当なものに。。
しかし欲張らず、欲を抱えず、
選んでくれた方に丁寧に対応していくことに。
20件、30件に対応すれば、
会社員の時のように、流れ作業をしてしまうかもしれません。
来年以降、税理士さんが変わっても、
後任の方が困らないよう、必要最低限のケアーと成果物を生成し、
3月15日を迎えたいと思います。
まとめ
申告期限が延長されても、昔から自身で申告している方は、
3月15日までに申告するようです。
そういえば、昨年も殆どの方が本来の期限までにしたようです。
コロナという問題はおいておき、その精神は凄いことだなあと。
延長されたからダラダラ。。。ではなく、済ますものは済ます。
昔から自分で申告している一般納税者の方は、
浮ついた思いで税理士になった僕よりも、
遥かに申告納税の意義を理解しています。