実家の事業の承継をしなかった僕の思い。
ここ最近、滋賀県を散策していると、
伝統ある事業を廃業した形跡を見かけます。
法人個人問わず、事業承継という問題は、
しばしばニュースでも仕事でも耳にします。
滋賀の比較的年齢が若い税理士さんでも、
親子で税理士という事業承継される方も。
そして僕はというと、古くから続く親の事業を、
絶対に継がないと決めていました。
親の商売を継ぐことも新規開業も、その次元は全く異なるものの、
困難極まりないからです。
台南の畳屋さん 2019年5月にわざわざ訪問
伝統を残してほしいというワガママ
僕の実家は古い畳屋でした。
昔の日本の文化だと、長男の僕が家業を継ぐのでしょうが、
この軟弱な僕が承継するわけありません。
畳なんて重たくて持てないでしょう。
事業承継というフレーズはここ10年でよく聞きますが、
僕が子供の時から、それは既に大きな課題でした。
小学校の時から、地元の畳屋さんでも廃業される方が多く。。。
畳だけではありませんが、日本の伝統を残そう!
だから事業承継しよう!という動きは、
伝統消失を避ける為、当然かもしれません。
確かに、実際に従事しない第3者の見地では、
日本独特の文化は、ぜひ残って欲しいと思うのでしょう。
あくまでも傍観者なので、能動的に残したいのではなく、
できれば残って欲しいという、わがままなんでしょうね。
畳も日本の伝統であり、畳職人が激減している現在、
残すべき日本の伝統なのでしょうが、
僕は家業を継続することなど、絶対に嫌でした。
だってさ、儲からないし、疲れるし、肉体労働だし、
今どき畳の家なんてないじゃない。
伝統商売は成り立たない
伝統を残して欲しい、伝統は残って欲しい。
という声は、子供の時からよく言われました。
しかし、自宅に畳の部屋が無い家が普通です。
ええ、快適床暖房を備えたご自宅から、
「伝統は残すべきだ!」と唱えられても、
なんの説得力もありません。
需要がない以上、商売は成り立たない。
子供は親が働く姿をよく見ている為、
小学校3,4年の僕ですら、悟る事は容易でした。
新築住宅には、畳の部屋が1室だけ(6畳程度)あったり。
地元の若い畳職人さんは、い草のバッグを製作販売したり。
ただ、それだけでは事業継続は中々難しい事が現状であり。
炭水化物は毒だから、夜、米は食わない。
白いお米は体に悪い。
白米が貴重だった時代では、考えられない事ですが、
時代が変われば物事の概念が変化するように、
明らかに時代遅れの事業を、僕は継続などしませんでした。
ところが開業年度の台湾旅行時、
とある台南の畳屋さんに訪問した時に、心境の変化がありました。
事業承継はその思いも承継
台南の畳屋は、ザ・畳屋さん。
ノリの匂いがする縁がとってもオシャレ。
オシャレなござの網目が見事。
スクエア型の畳って、台南もあるんですね。
ネット販売、変わったい草製品の販売だけでなく、
畳そのものを知ってもらう発信しているようでした。
なるほど、事業承継には、その思いの承継もあるですね。
時代にそぐわないのであれば、
時代に合った方法で使用したり、
最新ばかりが最良だとは限らないのだなあと。
僕は親の事業を承継しませんでしたが、
今の自分の仕事には、何らかの自分なりの思いがあります。
当然ですが、世の中を良くしたい!
地域の役に立ちたい!効率化命!
といったバーゲンセールではありません。
自分の思いが表現されるよう、
HP等の再構築をしていく所存です。
まとめ
今日は近江八幡の散策中、畳屋町通りをいう地名を知り、
事業の事について書いてみました。
僕は絶対に家業は嫌だったので、
親子で税理士さんの事務所って、凄いなあと。
家業を継いでいたら。。と時々この年齢になって思います。
しかし作れないわけではないので、
税理士と畳屋の兼業を、本気で考えています。
時々、ブログ読ませて頂き、勇気や人間としての深み、人間としての自由さを勉強させて頂いています。
テルサでご一緒させ頂いたショボイスイマーです。
人間臭さ、実は人ったらしいな遠藤さんのスピリッツが好きです。
コロナが終息する事があったら、テルサでご一緒しましょう!
頑張って下さい!頑張ってるか?