物質的な価値や良さは、一度離れてみないとわからない。

先日、草津市内の登録文化財を有するお客様と打ち合わせ中(半分雑談)、

一度離れてみないと、その良さがわからない。

という話になりました。

 

物質的な価値は知っていても、その良さに関しては、

そこから一度、離れて外を見ないとわからない。

 

痛い程痛感しているため、激しく同意です。

僕の今の仕事も、同じなんだと思います。

 

 

 今まで離れたもの

今までその価値を知っていても、離れたものがあります。

 

・銀行員

・サラリーマン

・畳職人(実家)

・昔付き合っていた人

・大手の税務申告ソフト

・ヘルシオ

・食器洗い乾燥機

・ワイヤレスイヤフォン

・学生時代のMac

・電子書籍

・富士山

 

家電等に関しては、今でも大いに価値があり、

利便性に留まらないその良さを痛感しています。

 

今は使わないヘルシオ、食器洗い乾燥機は時短には必須だし、

ワイヤレスイヤフォンは、コードのストレスがありません。

 

しかし、離れたからこそ、離れる前の従前の媒体の

その良さに気付く事もあります。

 

離れないと価値がわからない

打ち合わせはお客様の元へ伺いましたが、

当然のこと、立派なお庭がある畳のお部屋です。

 

僕は実家が畳屋だったので、

子供の時からフローリングに憧れていました。

(畳の機械は右利き用だし。。。)

 

畳の部屋なんて、何かこぼしたらシミになるし、

ダニが湧いたら取り換えだし、デメリットばっかり。

 

などと、実家では畳に寝転がり、

ゴロゴロしながら文句を言っていましたが。。。

 

そして大学生になり、いざフローリングの部屋に1人で住むと、

フローリングの上で、畳のようにゴロゴロできない自分が。。。

 

マット等を敷けばいいのですが、

あのフローリングの堅さと冷たさが、ゴロゴロを欲しません。

畳の上なら、い草の上でゴロ寝ができるのに。。。

 

今どき全室畳の部屋は珍しく、

畳の部屋を見ただけで、「うわー、凄い。」と思う方もいるようです。

 

離れてみないと、その良さのみならず、価値もわかりません。

 

無くなってしまっては取り返しがつかない

一度離れてみてその価値を悟り、

そこで商売をしていこうと思える事は立派です。

 

維持管理負担は想像することすらできず、

会社員を辞めて開業する事と同じくらい、リスクを伴うからです。

 

僕は残念ながら、実家を引き継ぐことなく、

畳みという日本ならではの伝統を消滅させてしまいました。

 

子供の頃から知っていた、地元の畳屋さんも廃業した方が殆ど。

とりわけ、珍しいことではありません。

 

しかし、離れてみてその価値や必要性を知ったものの、

時遅し、無くなってしまっていては、取り返しがつきません。

 

何度か書いていますが、実家に仕事を省みなかったり、

鑑みなかったことは、僕の最大の汚点です。

 

 既に時遅しにはならぬように

税理士の業界に入り、今年の10月で15年目を迎えます。

 

2年半しか勤務しなかった銀行勤務の記憶の方が色濃いのですが、

僕は今だに、この仕事の面白さがよくわかりません。

 

なぜ試験に合格してしまったのかも、

よくわからないまま独立しています。

 

簿記は大嫌いですが、条文を開いて法令根拠を捉えて、

じっくり考える作業は好きです。

しかし、それは仕事の面白さや価値とは違うのかと。

 

今の仕事を離れてみれば、

この仕事の良さや意義にも気付くのかもしれません。

 

一度全てを止めてみようかと思いましたが、

それでは既に時遅し。

 

今回ばかりは、取り返しがつかなくなるような事は止めようか決意しています。

 

 まとめ

滋賀県の方からは、しばしば

「もっと湖岸沿いを有効活用できないのか」

という声を聞きます。

 

やっぱりその土地の良さは、

地元を離れたり、いろんな土地や国に行かないとわかりません。

 

僕は緩やかに反論します。

琵琶湖の湖岸に蛇足は不要です。

 

何もない今の琵琶湖湖岸が、

最も有効活用された美しい姿です。

 

 

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