せっかく来た仕事の依頼をお断りするときはどんな時?
9月の終わりから、何件かお仕事を僕からお断りしました。
HPのお問い合わせ、実際に対面してお断りなど、
せっかくの機会なのに勿体ない。
脱税思考の特段に事情がない限り、
来るもの拒まずとしている方も少なくないかもしれません。
しかし、仕事を引き受ける基準は人それぞれ。
記帳指導はやらないと決めている人もいます。
僕は物理的に1人では難しいという場合、
また直感的に自分が適任ではないと感じた場合、
せっかくのご依頼でも、お断りするようにしています。
物理的に無理な時はお断りする
ここ数週間程で、暗号資産のお問い合わせが沢山ありました。
某調査の報道もあり、その理由もわかるような気がします。。。
お問い合わせの内容は、年間報告書作成がされない、
年100件以上の取引がある、過去申告していないという内容が殆ど。
可能な限り遡り、総平均法で今年期首簿価の算定を行うしかありません。
総額と枚数、価格さえわかれば、難しくありません。
しかし、年に100以上取引があったり、ハードフォークやレンディング、
ステーキング、エアドロップを行ってる方が殆ど。
さくっと1度で資料の収集が済み、不明点がなければいいけれど。。
実際はそんなに事が上手く進まないということは、
アホな僕でもわかり切っています。
今年の確定申告以後、暗号資産のご依頼を何件か受付ましたが、
何度か話を聞かないと、全体像が見えないことが。
そんな事もあり、多くの取引所を利用して年間報告書がなく、
年100以上の取引をし、過去何年も遡る場合、
物理的な理由により、お断りするようにしています。
量が多すぎる記帳代行
僕は記帳指導は請け負うようにしています。
アナログベースの記帳代行、データベースの記帳代行、
クラウド会計利用でも、いずれの場合でも対応するようにしています。
当然ですが、それぞれに優劣などなく、
補完できない利点があるからです。
しかし、会社員の時にしばしばありましたが、
1年貯め込んだ数百枚規模の大量の領収を渡されて確定申告お願いします。
は、今の僕であってもお断りするかもしれません。
やはり、物理的な問題が関わるからです。
こういう時は、やはり社員を抱える会計事務所は強いと実感します。
すべての会計事務所は対応できるわけではありませんが、
1人VS2以上の人数であれば、その差は歴然。
物理的に時間がかかる作業に対応可能な事務所は、
それだけで顧客の希望に対応可能であり、
1人で行う自分よりも明らかに適任です。
違和感がある組織再編
以前、組織再編のお問い合わせをお断りしました。
組織再編税制は、僕が法人税の中で最も好きだった内容です。
実務においても、ハラハラ感はあるものの、
じっくり考えるにはとても面白い項目です。
しかし、独立後は、もう携わることはできないと思っています。
単純な資本関係の合併や分割ならいいでしょう。
しかし、過去に複数回再編している法人が新たに組織再編する場合、
数々の危険性と検討するべき事項が満載。
例えば逆さ合併や、違和感があるグループ資本関係など。。
そういったクライアントの場合、
複数の税理士がいる会計事務所に依頼する方がベターです。
ミスがあった場合はシャレにならないので、
盲目になる可能性を低くするためには、
複数人の税理士や社員の眼を通した方がいいことは、
言うまでもないからです。
直感的に無理はお断りする
僕はネガティブですが、自分の直感を大切にしています。
例えば、黒い影が見える方の場合や、
違和感がある決算書を見せれらた場合など。。。
物理的な問題があり、直感的に自分が適任ではないと感じたら、
その場でお断りするようにしています。
ええ、多忙じゃないなら引き受けるでしょ。
という来るもの拒まずという考えも大切です。
嫌な仕事を断ることは、一見楽に思われるかもしれません。
しかし、せっかくのお問い合わせをお断りすることは、
実は自分自身にも、メンタル的なダメージがあります。
滋賀県でネット集客100%で税理士業をやっていますが、
毎日、ガンガンお問い合わせがあるわけではありません。
お断りする事がどういうことか、
自分でも重々承知しています。
あーあ、ほらやっぱり、人を抱える立派な建物の
税理士事務所じゃないとね。
キラキラした大きな税理士法人を目に前にすると、
羨む自分がいることは否めません。
税理士複数+社員の税理士は、
やはり様々な意味でいいなあと、常々実感します。
しかし、「やっぱりできませんでした。」
という事態だけは避けたいものです。
直感的に対応できない事は、
できませんというべきなのでしょう。
まとめ
コロナワクチン接種でダウンしている最中、
税理士業界の就職情報誌を熟読。
す、すごい!
元気はつらつ!笑顔で親切丁寧の事務所が沢山。
ブラック業界だった税理士業界は、
いつの間にかホワイト企業になったのかしら?
やっぱり共存できないと確信しています。