赤字なら申告しなくていいですよ。いい加減な指導に喝!
来週から個別税務相談が5件入っています。
2月に1件だけ実施しましたが、
年末年始と申告期だったので、
昨年末以降、表向きは停止中だった個別税務相談。
しっかり資料も用意して、3時間まで10,000円の、
実は大いに赤字の個別税務相談です。
テキスト通りの法令根拠・解釈に重きをなしています。
赤字だったらさ、申告しなくていいよ。
と指導する方は割と多いようですが。。。
自分の商売の成績は、例えマイナスであっても、
世の中に意思表示するのよ。
それが僕の方針です。
ケーキ屋さんでは必ず、ショートとプリンとシュークリームは買う。
それが僕の方針です。
赤字なら申告しなくていいわけない
赤字なら申告しなくていいですよ。
という表現は割とよく耳にします。
税理士さんが言っていた。
YouTubeで聞いた。
税務署の職員から指導された。
専門書に書いてあった。などなど。
持続化給付金申請の際、
過去に赤字故に、確定申告をしていないかった為、
大いに困ってしまった方も多かったようです。
わずか3年前のことですが、
ほとぼりが冷めつつあると、
人間って忘れてしまうのですね。
幸い、僕が就職した2先の会計事務所では、
「自分が商売したのなら、赤字でも申告しなさい。」
という方針がありましたが、
決して杓子定規ではなかったと思います。
確かに起こり得るあらゆる事態を想定し、
それでも全く問題がないのなら、
赤字なら申告しなくていいのでしょう。
しかし、個別税務相談を申し込む方は、
そこまで深い解釈がある方はまずいません。
故に一般納税者の相手にする際は、
言葉を慎重に選択しています。
赤字なら申告しなくていいですよ。
だなんていい加減なことは、絶対に言いません。
自ら申告しようとする人も沢山いる
今年もNFT発行をはじめとした副業、
また暗号資産の確定申告を数件請け負いました。
昨年春以降、NFTがやや下火になってきたこと、
またETHの時価が下落したことで、
多くの方がその儲けが減り。。。
しかし、僕は例え雑所得の赤字であっても、
確定申告をしています。
20万円以下の申告不要制度が利用可能な場合でも、
所得税の確定申告をお願いしています。
それが本来、原則としてあるべき姿なのなら、
原則を理解してもらうべきでしょう。
確定申告当番では、
僅かなマイナスの農業所得を申告するために、
わざわざ雪の中、みえてくださる高齢者も。
ええ、本当にスゴイと思いますよ。
だってさ、納税額が算出されない事は、
ご本人はわかっているんだから。
(まあ、割と多額の年金あるけど。。。)
その自ら意思表示をしようとする心意気は、
日本の申告納税方式の理念そのものだからです。
そういう方と接していると、
赤字なら申告しなくていいですよ。だなんて、
絶対に口にすることはできません。
だから赤字なら申告しなくていいですよ。だなんて、
いい加減な指導はできません。
まとめ
僕の相方は、買い物で彼が支払う消費税は、
お店が納付していることを知りません。
年末調整の意味も、あまりわかっていません。
大企業の管理職がそうなのだから、
実際の世の中はそうなのでしょうね。
日本の税制は複雑でわかりにくいと言いますが、
自ら学ぼうとしない大人が多いこともまた、
事実であり問題なのでしょうね。