ゲイ的税理士生活。地元を離れて男2人で暮らすまでに避けられないハードル。
相方と暮らすために滋賀県へ転居して、
この4月で丸3年。
ドラマや小説では中では、
男同士で一緒に暮らす巻をよく目にしますが。
現実問題として、気軽に一緒に暮らすことは、
異性間カップルより容易ではありません。
特にいずれか一方が地元を離れ、
他県へ転居するという場合、
様々な障壁が考えられました。
僕が直面した障壁を列挙していきます。
4/30醒ヶ井へロードバイク中の藤の花。
この光景を今年も見えて本当に嬉しい。
親や何て言おう問題
今まで転職2回しましたが、
いずれも両親に相談等はしていません。
自分の人生ですもの。
自分の人生くらい、自分で何とかするでしょうよ。
新卒の就職先も、
好きな人や付き合っている人も、
税理士試験のことも、
僕は両親に言いませんでした。
(最終的には報告しましたが。。。)
しかし、さすがに仕事辞めて滋賀県へ転居するとなると。。
「新たな挑戦の為に。。」
「自分探しに。。。」
という適当な理由では、納得しないでしょう。
黙って仕事辞めて転居するのも、
さすがに親不孝ですし。。。
ここは絶対に避けられないハードル。
まだカミングアウト未済だった僕は、転居1年前から、
9年間付き合っている人(女性)います。
年収1200万で安心です。
仕事辞めます。
滋賀で開業します。
式は挙げません。
入籍する予定は今のところなし。
子供は作りません。
一緒になるから引っ越します。
転居したらほぼ台湾にいるから連絡しません。
と台湾旅行以外、
段階的に大いなるカムフラージュをしました。
「じゃ、明日引っ越すから。」と、
滋賀県へ転居しました。
県内ならまだしも、東海地方から関西地方となると、
それらしいクリエイティブな理由に苦労しました。
職場を辞める問題
僕が勤務していた会計事務所は、
かなり古い体質です。
有給を取得する際は、
その理由を具体的に記載する必要がありました。
僕は積極的に有給を取得していましたが、
いつもボスがぐちぐち。
理由 私用のため → 理由になっていないので不可
理由 海外旅行のため → どこへ行くか不明なため不可
理由 台湾旅行のため → 可
理由 友人と遊ぶため → どこでなにするか不明なため不可
理由 友人と〇〇するために → 可
だから退職する理由として、
「一身上の都合のため。。」では納得しないでしょう。
一応は、所属税理士だったからさ。
親に告げた同様のカムフラージュを行い、
退職をすることにしました。
カムフラージュは職場だけではありません。
本当によく可愛がっていただいた、
会計事務所の僕の担当先の方々。
退職のお祝いをいただいたり。
食事に連れていってくれたり。。
温かいお言葉等をいただいたり。。。
カムフラージュは、親切にしてくれた方に対する
裏切行為だったことを、身に染みています。
別れちゃったらどうしよう問題
好きで結婚してもうまくいかないカップルも沢山。
男女であれば、離婚という民法上の選択があります。
しかし、男同士に民法規定はありません。
義務と権利の縛りが無い分、
同性同士は良くも悪くも拘束がなく自由。
しかし、義務も権利もないからがゆえに、
その関係性はもろくなりがちです。
うまくいかなくなっても、
事実を知らない地元の実家に
僕はノコノコ帰ることができません。
滋賀県に自分のアパートを探すこともできません。
安定した月収があるとはいませんし、開業時なら尚更。
静岡⇔滋賀の転居は、
同じ市内で気軽に同棲!とは、
全くわけが異なります。
うまくいかなくなった場合、
「もう、出ていくよ。別れるよ。実家に帰るよ。」
なーんてできませんし。
うまくいかなくなった時のことは、
あまり考えませんでしたが。
現実問題、同性カップルは、
長く続く or 短命のいずれかが多いと言われます。
繋ぎ留めておくものがない。
→子孫の存在や、婚姻制度等に伴う義務と権利の縛り
性欲解消は男性にとって欠かせない
浮気をしても不倫という概念がなく、
尚且つ、性欲解消が男性にとって不可欠であることは、
お互いがよくわかっている。
という部分が、大きく関係するからです。
転居先での仕事・就職問題
転居するのはいいけれど、
転居先で仕事どうしようか?
就職活動はいいとして、
絶対に「なぜ滋賀県に?」
という問いは当然でしょう。
異性間であれば、男でも女でも、
「夫(or妻)と結婚するため。」
という当たり前の正解がありますが。
就職面接で「男性と暮らすためっすよ。」
などとは言えませんし。。。
生きやすいかどうかは、
自分の意識の問題が大きいと悟っています。
それでも、いや、今でも就職面接の場で、
男一緒に暮らすために。。とは言えないよね。
たまたま税理士資格があったので、
僕は就職を止めて、独立開業することにしました。
本当は組織や職場の同僚と、
一緒に仕事をすることが好きでした。
同僚、上司、部下を触れ合うことは、
仕事をする上で、代えがたい人生経験だからです。
1人で仕事をすることよりも、
組織で仕事をする方が僕は好きです。
しかし、独立開業であれば、とりあえずは、
面倒な諸問題を避けることができるので、
独立開業という選択をしました。
これが僕が独立開業をした本当の理由です。
アパート探し問題
転居の半年前から家探し。
何度か滋賀 ⇔ 静岡を行ったり来たり。。
そこでいくつか不動産屋へお願いすると。。。
明らかにおかしな物件を提示してくる!
えっ!簿価いくら?
老朽化凄いんですけど。。
ザ・山林所得な地域だったり。。
また他の不動産屋さんの内見時、
明らかに怪訝な表情をしている!
ってか、確実に気付いている!
お気持ちわかりますよ。
ああ、変なやつらの担当になって、ごめんなさい。
でもさ、せめて内見終わってから、
社内で悪口言ってください。
契約に手間取ったのはその程度。
スムーズに事が運びました。
まとめ
今日は、静岡から転居するにあたり、
面倒だったハードルを列挙しました。
全てオープンにすれば楽だったのですが、
僕にはどうしてもできませんでした。
恐らくは、オープンにできない人が殆どです。
それでもこうやってまだ税理士をしていて、
日々自由な生活をしています。
えい!やあ!とやってみてしまっても、
人生なんとかなるものだと実感しています。