勤務税理士の苦悩23。個人事務所における所属税理士の退職と独立。

今年に入り仕事で決算を組んでいると、

退職をする社員が増えていることに気付きました。

転職か定年か、単なる離職かはわかりません。

ただ、人手不足が深刻化しているのは事実です。

人で不足というと、会計事務所も例外ではないようです。

 

さて、個人事務所で所属税理士が退職する事は、よくある事だと思います。

これについてはお互い(ボス経営者側VS僕)に思う所が。

しかし、1つの事実として、所属税理士が退職することは、

問題がある事なのでしょうか?

静岡

problem

独立や退職はいい顔をされない

僕が以前勤務していた事務所は、「独立を許さない事務所」でした。

それまでに、何か問題があったのだと思います。

なので税理士として、独立は×という方針が、

ボス税理士の考えだったのでしょう。

 

しかし、それは「所属税理士は、一生ここでの勤務以外許さない!」

という事になります。

 

他人の人生をそこまで縛り付ける権利は、

例えそれが親であっても有り得ません。

当時、口にはしませんでしたが、なぜそこまで独立に反対なのかわかりませんでした。

 

今の職場でも、「退職して独立します。」

という表現は、あまりいい顔をされません。

お客さんに対しても、何だか暗にそういった表現をさけています。

 

ボス税理士+所属税理士1人の場合は、どこもそんな感じなんでしょうか?

しかし、前の勤務先でも今の勤務先でも、共通している事が1つあります。

hate

個人事業主はずっと仕事したい

僕の父親が正にそうなのですが、

個人事業主は、半強制的な引退や退職がありません。

なので生きている限り、仕事をしたい希望があるようです。

 

僕の父親は75歳を超え、先日1カ月の入院をしたにも関わらず、

まだ職人として仕事をするつもりです。

(これには家族も反対したのですが。。。)

 

個人事務所のボスというのも、そういった人種なのかもしれません。

実際に僕が退職する件の話をしていて、

そういったニュアンスが伝わってきます。

 

税理士は職人気質が多いと聞きますので、

自分の父親と重ねると、頑固な人が多いのかもしれません。

仕事はずっと続けるぞ!

 

といった思いは、生きるエネルギーとなるので、

他人がそれを奪う権利はないのだと思います。

ただ、やはりそこには、矛盾やずるさが介在しています。

confusion

退職は新しい門出

凄くずるいなあーと感じることは、

・事業主は自分が仕事をしたい。

・しかし年齢の事もあり、自分より若い資格取得者を置いておきたい。

・ただし、事業主は自分であり、すべての采配を振るうのは自分である。

・承継は自分が何かあってから。

・それまで退職や独立は悪だ!

こういった流れは、高齢の事務所ではよくある事なのでしょうか。

 

でもこれって、もの凄く傲慢だと思います。

それではそこの所属税理士は、本当に単なる使いコマに過ぎません。

 

前の事務所で聞いたことですが、会計事務所は入れ替わりが激しく、

育てても辞めてしまう事が多く、ボスとしても残念だと聞きました。

経営者側からすると、そうなのかもしれません。

 

しかし一方で、こんな意見もあります。

 

銀行員時代の新人研修にいただいた言葉です。

「退職理由は人それぞれであり、退職に至るのは仕方ない。

しかし、それまでにその企業で学んだ事は、次の社会に出たときに役立つはずだ。

それもまた、企業の社会貢献の1つだ。」

 

もしも会計事務所職員や、所属税理士が退職したり、独立したりしても、

そこに至るまである人材を立派に育てたと考えれば、社会貢献をしたと同様です。

 

退職や独立をする事は、むしろ喜ばしい事なのではないかと思います。

contribution

まとめ

会計事務所に限らず、退職や独立する時には、

あまりいい顔をされないかもしれません。

(それが普通な世の中は、変えていかなくてはいけないけれど。。。)

 

僕自身は、とっても喜ばしい事のように思います。

本来は、それはその人にとっての新しい門出になるのだから、

明るく送り出すのがいいんじゃないかと思うのですが。。。

 

実際の世の中は、もっと厳しいのですね。

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